ナビゲーションバーをスキップして本文へ

ここから本文です。

事業者選定過程及び審査講評

TOP > 病院改築事業 > 事業者選定過程及び審査講評 

市は、設計・施工一括発注方式による市立八幡浜総合病院改築事業(以下「本事業」という。)にあたり、総合評価一般競争入札方式により事業者を選定するため、 市立八幡浜総合病院改築事業審査委員会(以下「委員会」という。)を設置するとともに、入札参加者から入札価格及び提案書の提出を求めました。

委員会においては、落札者決定基準(平成24年4月27日公表)に基づき、応募者からの提案内容を総合的に評価した上で落札候補者の選定を行ない、 その結果により市が落札者を決定しましたので、ここに事業者選定過程及び審査講評を公表します。

 

委員会の構成

審査委員は、以下6名である。(敬称略、役職等は平成24年度当時)

◎本田和男 愛媛大学大学院医学系研究科
地域救急医療学講座教授
中島俊明 八幡浜医師会会長
山下哲郎 工学院大学建築学部建築学科教授
樋口幸一 公認会計士
総務省公営企業等アドバイザー(病院)
橋本顕治 八幡浜市副市長
上村重喜 市立八幡浜総合病院院長

※「◎」は委員長

 

事業者選定過程

本事業の事業者選定過程は、次の通り。

事業者選定過程  

競争参加資格要件の確認結果

公告後、4法人グループより、参加表明及び参加資格要件確認書類の提出があった。

応募者に対しては、参加資格要件確認書類により、入札説明書「第8.競争参加資格」に規定する参加資格要件を満たしているかどうかを確認した。 資格要件確認の結果、応募者すべてが要件を満たすことを確認した。

入札応募者(入札提案書類提出順)
大成建設グループ 代表構成員:大成建設株式会社四国支店
協力構成員:株式会社山下設計関西支社
鹿島建設グループ 代表構成員:鹿島建設株式会社四国支店
協力構成員:株式会社石本建築事務所 大阪支所
戸田建設グループ 代表構成員:戸田建設株式会社四国支店
協力構成員:株式会社内籐建築事務所
竹中工務店グループ 代表構成員:株式会社竹中工務店四国支店
協力構成員:株式会社東畑建築事務所 大阪事務所
 

入札価格の確認結果

応募者4法人グループより、入札書および入札提案書類を受領した。

入札価格については、平成24年7月20日に開札を執り行い、応募者から提出された入札書に記載された入札金額を確認した。 確認の結果、提出された入札書は全て予定価格(51億円、消費税等除く)内であることを確認し、失格者がいないことを確認した。

 

入札提案書類の審査結果

審査方式及び審査手順について

審査は、

  • 入札金額の評価による「入札価格審査」(配点400点)
  • 応募者の基本的能力を評価する「基礎的審査」(配点100点)
  • 技術提案内容を評価する「技術提案審査」(配点500点)
を実施し、その合計(1,000点満点)が最も高い応募者を落札候補者として選定する方式とした。

審査手順としては、審査委員が公平・公正に「提案の質」を評価できるよう、委員会において、 まず審査委員が審査すべき「技術提案審査」及び「基礎的審査(地域貢献度に係る提案)」(以下「提案部分」という。)を実施し、評価点を確定した。 その後で、所定の基準により「入札価格審査」及び「基礎的審査(地域貢献度に係る提案部分を除く)」を得点化し、審査の最終段階において、 その得点を提案部分の評価点に加算して合計点を算出し、審査委員に報告する、という手順とした。

提案部分の得点化方法としては、審査委員間での意見交換・協議や応募者ヒアリング等を経た後に、 審査委員が4段階評価(後述)により各提案内容の評価を行い、各委員の評価の平均値を各応募者の得点とする方式とした。

また、段階評価については下記の通り設定し、落札者決定基準にて公表した評価項目を、特定の単位ごとに各審査委員が個別に評価する形式とした。

段階評価基準
段階 評価内容  得点化方法 
 S評価  当該項目において特に優れている  配点×1.00
 A評価  当該項目において他と比べ優れた提案がなされている  配点×0.75
 B評価  当該項目において具体性のある提案がなされているが、一般的な内容に留まる  配点×0.50
 C評価  当該項目において具体性や実現可能性に欠けている  配点×0.25

評価項目及び配点

評価項目及び配点

以下、審査結果及び講評を示す。


入札価格審査の結果

各グループの入札価格は以下の通りである。

  配点  大成建設 
グループ
 Aグループ   Bグループ   Cグループ 
入札価格   4980百万円 4500百万円 4980百万円 4980百万円
価格点  400点  361.44 点  400.00点  361.44 点  361.44 点

価格審査は、最も低い入札金額を提示した応募者の価格点を400点満点とし、その他の応募者の価格点は、最も低い入札金額からの割合に基づき算出した。

(算式: 価格点 = 最も低い入札金額÷当該応募者の提示する入札金額×400点)

価格審査の結果、最も低い入札価格であったAグループに、満点の400点が付与された。


基礎的審査の結果及び講評
  配点  大成建設 
グループ
 Aグループ   Bグループ   Cグループ 
 基礎評価点  100点  87.57 点  84.25 点  74.24 点  74.25 点

基礎的審査においては、配置予定技術者の能力および企業の能力について評価を行い、大成建設グループが最高の87.57点、Aグループが次点の84.25点となった。

地域貢献度に係る提案では、各応募者とも、要求水準を満たす提案(契約額の10%以上の地元下請け発注)とはなっていたが、発注割合に違いがあり、 また、工事成績評価での違いが4グループの評価点の差となった。


技術提案審査の結果及び講評
  配点  大成建設 
グループ
 Aグループ   Bグループ   Cグループ 
1 工事工程 140点  110.39 点  73.73 点  90.39 点  74.16 点
2 施設設計・建築 260点  196.62 点  138.72 点  159.98 点  145.59 点
3 コミュニケーション力・対応力 100点  71.87 点  59.99 点  64.16 点  60.62 点
  技術提案評価点 合計 500点  378.88 点  272.44 点  314.53 点  280.37 点

以下、各グループの提案の中で、特に評価の高かった点について記載する。

  • 工事工程
    • 大成建設グループ
      • ・Ⅰ期工事での最大ボリューム確保、2看護単位/フロアの採用等により、病院経営に配慮した提案となっている点を特に評価した。
      • ・Ⅰ期工事において、救急部門、画像診断部門、検査部門、手術部門等の主要診療機能を整備する計画となっており、 工事期間における部門間連携の確保にも配慮した提案となっている点を特に評価した。
      • ・既存施設を利用し、診療機能に係る仮設を設けないよう計画され、またⅠ期棟と既存外来診療棟をつなぐ仮設連絡通路をバリアフリー仕様にするなど、 病院職員や患者の利便性に配慮した提案となっている点を評価した。
    • Aグループ
      • ・仮設・改修の抑制や各種施工上の工夫等により、病院経営に配慮した提案となっている点を評価した。
    • Bグループ
      • ・診療機能に係る仮設がなく、また改修を抑制した計画となっており、病院運営に配慮した提案となっている点を評価した。
      • ・Ⅰ期工事において、救急部門、放射線部門、手術部門等の急性期医療の根幹機能を整備する計画となっており、 工事期間の部門間連携にも配慮した提案となっている点を評価した。
    • Cグループ
      • ・診療機能に係る仮設がなく、また改修を抑制した計画となっており、病院運営に配慮した提案となっている点を評価した。
  • 施設設計・建築
    • 大成建設グループ
      • ・重要施設の2階以上への配置(放射線、人工透析、薬剤など)、別棟屋上への避難用屋外階段の設置、屋外設備機器への防護擁壁による津波対策など、 災害拠点病院としての機能を高めるよう工夫された提案となっている点を特に評価した。
      • ・1階の救急部門と2階放射線部門、3階手術・HCUを結ぶ専用ELVの設置や、放射線部門や検査部門と連携が必要な内科・外科等の外来部門を2階に設置するなど、 部門間連携の向上に配慮した提案となっている点を特に評価した。
      • ・2看護単位/フロアによる病棟構成として、病棟間の人的連携や物的共有化等による運用の効率化を図れるよう工夫されており、 また将来の運用変更にも対応できるフレキシブルな病棟計画とするなど、効率性、柔軟性の高い提案となっている点を特に評価した。
    • Aグループ
      • ・代表構成員独自の手法によるゼロエミッションの推進やCO2削減施工など、環境配慮への工夫が提案されている点を評価した。
    • Bグループ
      • ・重要施設の2階以上配置や、立体駐車場の災害時トリアージスペースとしての活用など、BCP(事業継続計画)に基づく計画が提案され、 災害医療機能を高める工夫がされている点を評価した。
    • Cグループ
      • ・災害ごとの施設整備・備蓄対策等を詳細に整理されており、災害拠点病院としての機能が高まるよう工夫されている点を評価した。
      • ・設計から維持管理までの各段階におけるLCC(ライフサイクルコスト)を最適化するため、長期修繕計画の立案や省エネ診断等の各種支援を提案している点を評価した。
  • コミュニケーション力・対応力
    • 大成建設グループ
      • ・独自のヒアリング手法や条件確認シート作成、変更マネジメント委員会設置など、ニーズの把握・整理や設計変更対応のための具体的な工夫が提案されている点を評価した。
      • ・院内・院外の関係者の意見調整・合意形成をまとめる各種会議体のほか、「医療・保健・福祉」の連携促進のための横断的な連絡部会の設置・運営を提案されており、 プロジェクトを円滑かつ効果的に推進する工夫が提案されている点を特に評価した。
    • Aグループ
      • ・全体会議、分科会議の開催、設計担当会議、施工担当会議のヒアリングによる計画への反映など、病院の意見・要望に対応するための工夫が提案されている点を評価した。
    • Bグループ
      • ・開院準備室の設置や、医療機器設置工事などの関連工事に対する設計段階からの調整など、開院に向けて病院をサポートする仕組みを提案されている点を評価した。
    • Cグループ
      • ・設計監理者の責務・権限の明確化や、綿密な検査体制、独自のマネジメントシステムの展開等、効果的なセルフモニタリングを実施するための具体的な工夫が提案されている点を評価した。

審査全体を通しての評価
  配点  大成建設 
グループ
 Aグループ   Bグループ   Cグループ 
1 入札価格審査 400点  361.44 点  400.00点  361.44 点  361.44 点
2 基礎的審査 100点  87.57 点  84.25 点  74.24 点  74.25 点
3 技術提案審査 500点  378.88 点  272.44 点  314.53 点  280.37 点
  合計 1000点  827.89 点  756.69 点  750.21 点  716.06 点

大成建設グループは、Bグループ、Cグループと同じく入札価格49億8千万円で361.44点が付与され、前述したとおり「工事工程の評価」、「施設設計・建築の評価」、 「コミュニケーション力・対応力の評価」の全ての面において、他の3グループの提案を上回る高い評価を受け、技術提案審査で378.88点が付与され、総合得点827.89点の最高得点で落札グループとなった。

Aグループは、最低価格(45億円)を入札し、入札価格審査で満点の400点が付与された。一方、技術提案審査においては、「工事工程の評価」、「施設設計・建築の評価」、 「コミュニケーション力・対応力の評価」の全てにおいて他の3グループに及ばず、得点も272.44点と4グループ中の最低点となったが、総合得点では756.69点となり、第2位となった。 Aグループが他の3グループに比べ技術評価点が低かった要因としては、前述のとおり良い提案もある一方で、病棟によって個室数にバラツキがある、Ⅰ期工事で救急関連部門の検査室、放射線室の集約化ができていない、 救急専用エレベーターと放射線部門が連絡していないなど、今後、検討あるいは改善すべき点が多くあり、他の3グループに比べ完成度が低いと評価された。

Bグループは、入札価格審査では大成建設グループ及びCグループと同じく入札価格49億8千万円で361.44点が付与されたが、Aグループと同じく全ての提案項目で大成建設グループを上回ることができず、 技術提案審査においても314.53点に止まり、総合得点750.21点で第3位となった。

Cグループも、入札価格審査では大成建設グループ及びBグループと同じく入札価格49億8千万円で361.44点が付与されたが、全ての提案項目で大成建設グループを上回ることができず、 技術提案審査においても280.37点に止まり、総合得点716.06点で第4位となった。

B、Cグループも前述のとおり多くの良い提案があったが、病院運営を行ないながらの現在地での建替えという非常に困難な工事工程が求められる当病院改築事業において、 大成建設グループの立体駐車場に一部覆いかぶせた卓抜なアイディアによるⅠ期工事での最大面積の確保、その効果によるより多くの主要機能施設の早期完成、 さらに1フロア2看護単位で、しかも他の提案にはない将来の運用変更にも対応でき、運用の効率化が図れる斬新な「八の字型」の病棟形態など、全般的にきめが細かく完成度の高い提案内容に、特に評価が集まった。

 

総評

市立八幡浜総合病院は、八西地域の中核病院として、通常医療や救急医療のほか、災害拠点病院、初期被ばく医療機関等の役割を担っており、 また今後も、地域の診療所・病院では提供しがたい高度医療や救急医療等の政策医療の提供、地域の後方支援病院としての役割等、八西地域の中核病院としての役割を果たしていくことが求められています。 さらに、近い将来に発生が予想されている大規模地震に対する備えも必要です。そこで、現建物が抱える老朽化・狭隘化や耐震性等の問題を解消すべく、本事業を実施することとなりました。

制約条件が多く、また提案期間も十分とは言えない中で、多大な労力が必要とされたことは想像に難くありません。応募者の皆様に敬意を表するとともに、心からお礼申し上げます。

また、落札者におかれましては、八幡浜市および市立八幡浜総合病院との十分なコミュニケーションとパートナーシップのもと、真摯に本事業に取り組まれることを希望します。

平成24年10月5日

市立八幡浜総合病院改築事業審査委員会

委員長  本田 和男